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bloody’s diary

☆血反吐を吐きつつ書くブログ☆

「マインドコントロールの恐怖」を読んで:メモ 3

読書

続きです。

bloody.hatenablog.com

 1961年に出版された「思想改造と全体主義の心理学」にはマインドコントロールの課程における8つの要素を次のようにあげている。

  1.  環境コントロール
  2.  密かな操作、または仕組まれた自発性
  3.    純粋性の要求
  4.  告白の儀式
  5.  聖なる科学
  6.  特殊用語の詰め込み
  7.  教義の優先
  8.  存在権の配分
 
1環境コントロールはある環境の内部でコミュニケーションをコントロールすること。例えば「自分たちにだけ全ての現実が見えている」という確信を植え付けることだ。
このコントロールの課程は個人の自立と対立して葛藤を引き起こす。
これは次のようにして引き起こされる傾向がある。
グループで事を進める、他の人々から隔離する、心理的圧力を加える、地理的に遠い場所に連れて行き、帰りたくても交通手段がないようにする、時には物理的圧力も加えるなど。
具体的にはセミナー、講義、グループでの出会いなど一連のイベントがある。
 
2密かな操作または仕組まれた自発性 
実際は上から計画され管理されている組織的な課程なのに、その環境の内部ではまるで自発的に起こったように見える。
この過程がある局面は断食、唱えごと、限られた睡眠など古来から続く宗教団体などで伝統的に行われてきたことでもあるが、カルトの中では特別な意味を帯びてくる。
カルトは教義の原則を強制的に設定し排他的に要求してくるため、カルトとその信仰が救いに至るただ一つの真の道となる。
また密かな操作は部外者をだますのを正当化する。
 
3純粋性の要求 4告白の儀式
純粋性の要求は環境、または自己の中に善と悪、純粋と不純などの対立する価値を徹底的に分けるよう要求する。これは継続する過程であり、「告白」の過程と結びついて制度化されており、罪と恥の意識をかき立てる。人々が自分の罪を告白する集会には決まりきったパターンの批判と、自己批判がつきものであり、それは活発でダイナミックな人格の変革をうながす。
 
5聖なる科学
現代においては霊的であると同時に科学的でもなければ人々の心に十分には響かない。「聖なる科学」は世界を非常に単純化してくれるので、若者には少なからぬ安心感を与える。
教義に知的合法性を与えるために非常に高い謝礼を払って著名な科学者を集会に招待するなどする。
 
6特殊用語の詰め込み
単純化された言語は、その単純さゆえに途方もない魅力と心理的威力を発揮する。複雑な人生の中のどんな問題でも一組の単純な原理に還元できる。
まず決まり文句と単純なスローガンがあって、本当なら実に複雑で難しいはずの諸問題がそれに還元されてしまう。
 
7教義の優先
ある人が実際に体験することと、カルトの教理(ドグマ)に隔たりがあるときはドグマの真理を悟り、自分の経験をその真理にあわせていかねばならない。
矛盾を体験したり「体験した」と認めると、すぐに罪責感と結びつく。
でなければ他のメンバーが罪責感を与えるために素早く導くような方法で彼を責める。疑いは自分自身の罪の反映だと信じさせる。
 
8存在権の配分
仮にある人がカルト的な絶対的真理に目覚めたとすると、彼にとってその真理を悟っていない人それを受け入れていない人は闇の中にいて、悪と結合しており、汚れていて存在する権利を持たない。
「存在」対「無」という二分法が働いている。正当な存在を邪魔する者は押しのけられ、あるいは滅ぼされなければならない。
存在する権利がない第二の部類に入れられると心理的には内面の死滅、または崩壊というすさまじい恐怖を経験する。
逆に受け入れられた場合は、自己をエリートの仲間と感じる大きな満足感を得る。
 
 
個人の人格は、信仰、行動、思考過程、家族、教育、友人関係、感情などの様々な要素で成り立っている。
この諸要素をその人自身の自由な選択によって成立しているのが本来の人格であり、マインドコントロールはその選択にすさまじい集団的な圧力をかけて人格を分裂させ、別の人格を作り上げるシステムである。
マインドコントロールの過程で人を集団的環境に浸す。その環境で生活するためには古い人格を捨てて新しい人格を身につける必要があるからだ。
 

洗脳は敵対的な人物によって物理的虐待を加えながらされることであり、マインドコントロールはもっと巧妙で友人や仲間と思っている人々によってされる。

積極的に自らその過程に参加し協力することで相手が決めた通りの行動をとってしまう。

 
集団への迎合と権威への服従は強力である。
・ソロモン・アッシュ博士による実験では、あるグループで一番パワーを持ち自信にあふれる人たちが皆間違った答えをするとき、その他の人々は明らかな間違いよりも自分自身の知覚の方を疑った。
・心理学者スタンレー・ミルグラムによる実験では、被験者の90パーセント以上が、自分が命令に従えば他の人に肉体的苦痛を与えてしまうと知っていても命令には従ってしまう結果が出た。
博士は「服従の本質は、自分を他人の願望を成就する道具をみなすようになり、従って自分の行動に自分が責任があると考えなくなってしまう、ということだ」と語った。