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bloody’s diary

☆血反吐を吐きつつ書くブログ☆

「問題のあるレストラン」来週いよいよ最終回だよーーーー!!!

毎週泣きながら見てるドラマ、「問題のあるレストラン」物語もいよいよ佳境に入ってまいりました。


問題のあるレストラン - フジテレビ

 

今までのエピソードで「問題」は誰か一人が起こすものではない、それを見過ごしたり許容したりそこにいるだけの人たちにも少しずつ責任はある。

私達はみんなそれを起こしてしまう社会の一員である、ということが劇中で示唆されました。

先週辺りから「問題のある」男たちにやっと焦点があてられるようになりました。

 

まず当初は痴漢にあったたま子を笑い、料理を批判されたことから機嫌を損ねてふてくされた仕返しをしていた門司が変わりました。

星野のことでたま子が直談判しにシンフォニックに行った時、それを知りながら自分には関係ないと音楽を聞きながら仕込みをしてた、としれっと言っていた彼はようやく自分の周囲に気を配るようになった。

藤村五月の母親がシンフォニックで社長を問い詰めて泣きながら抗議した時にも彼は出てきて社長に突き飛ばされた女性を心配してました。

先週厨房にいる調理スタッフたちに意見を聞き、星野と新田にあったことも、今週やっと門司は星野から直接聞く。

社長ともやっと中身のある会話をし始める。

たま子が身体をはって藤村五月のセクハラの場面を再現したら、思わず泣く。

彼はたま子が好きだから変わろうとしていくし変わって行く。

でも彼はつい最近までホモソーシャルの真ん中で悠々泳いでいた人です。

 

同じく家族の前で社長によって屈辱的な扱いを受け、担当を外された土田をたま子は「わかってくれる人だ」と思い、雨木社長が作り上げた組織の論理でしか物事を解釈できない土田に対しても、淡々と根気強く対話を重ねていく。

あくまで対等に話そうとするたま子が怖いのか、土田は命令したりおどけたり茶化したりと、静かに怒りを訴えるたま子と正面から向かい合えない。

「娘が同じことされたら社長を殺す」「俺が殺してやろうか」と言う。

茶化していましたが、幾分は本音でしょう。

でも今まで自分が生きてきた社会に反旗を翻せるほどの強さは彼にはない。

娘のためにそんな社会を変えていきたいという気概も疲れ果てた彼にはもはや持てない。

これからも謝罪のために女性を裸にさせた組織の中にいて家族を養っていかなければならないから、彼は変われない。

 

正式な謝罪を要求した五月の元にやってくる男たちも企業の論理で動いてます。

ひたすら土下座し、謝り倒す。

大の大人、いい年をしてスーツを来た立派な男の人が頭を下げて謝ってるんだ、許してやれ、十分だ、許さないほうがおかしい。

求めてるものとは全然違う(彼らは問題の本質を理解してないし、問題の当事者でもない。ただ仕事として頭を下げるだけの人達)のに、「男の人が頭を下げた」だけで許せと言われる、許さない方が悪いと言われる。

このシーンを見て本当にすーっと胸が冷えました。

これは日常で繰り返されてる風景、何度も見てきた場面です。

だから許せ、と何度も言われる。それは侮辱を塗り重ねる行為です。

そんなものに納得なんてできないのに。

そしてホモソーシャルは構成員を守る。守るためにはどんな汚い論理だって編み出す。

そこをちゃんと描いてくれてるんだなと思いました。

 

そして雨木社長。

たま子が本社の会議室を訪れ、問いただしてもただ「彼女にも誤解があった」「傷つけるつもりはなかった」「彼女のためを思って」と繰り返す。

加害者が何を思って罪を犯そうが被害者には関係ありません。被害者が受けた損害をまず認識してほしいのに、彼らは自分たちのロジックから出てこない。

 

被害者である五月から聞き出したであろうセクハラ当日の状況を、たま子は細かく述べていきます。

しかし加害者の雨木社長は曖昧にしか覚えていない。

五月にとってあのセクハラは一生消えない傷を負った忘れたくても忘れられない時間でしたが、社長にとっては価値の無いどうでもいい一日に過ぎなかった。

16人の男性の前で全裸にさせた女性の顔さえ覚えてない。

ただ彼女のおっぱいは綺麗だったことは覚えていて、気軽にジョークとして口にしてる。

五月がセクハラを受けた場面を、自ら服を脱いで再現していくたま子に土田が「おい、やめろ」と制しますが彼女はやめない。

「黙っていてください。そこにいた人たちは黙っていたんです。俺のことじゃないからって黙っていたんです」

この辺りから社長は目を伏せ、目を泳がせます。

たま子は涙を流しながらも、淡々と藤村五月のプロフィールを語ります。

「あなたがこの部屋を出てすぐに忘れてしまった時間は、彼女の一生でした。

あなたのしたほんの少しのいたずらは、彼女の思い出と夢を壊しました」

 

 このたま子の気迫に圧倒される演技を、社長はする。

頭を抱え打ちひしがれ、ショックを受けたような素振りをしてたま子に謝る。

リアルタイムで見て嘘だ、と思いました。

こういう人は演技が上手ですから。それで組織の中をのし上がってきたんですから。

そしてそんなたま子を見てもらい泣きをしていた門司にも薄ら寒いものを感じました。

あなたつい最近まで何事にも無関心で自分に関係なければどうでもいいと思ってたのに!と。

 

それは最後のシーンで決定的になります。

社長は露悪的に笑いながら「俺、謝るの上手かったろ?人が謝るのよく見てるからな」と部下に言う。

たま子に頭を下げたのは本心ではなかった、と言っているのですが、おそらくこれは強がりや見栄も多分に含んでいるのだと思います。

土田のように、社長もまた女性の怒りに向き合えない。

それを聞いて門司は「あれは嘘だったんですか」と社長を問いただす。

社長は心底からの怒りを感じてる門司の表情を見て、彼が心血を注いで作り上げたポトフの鍋に火のついたままのたばこを入れて彼にクビを宣告する。

自分の好きな女性と、自分が大切に作り上げた料理を侮辱され、彼は激怒して社長を殴る。

一発では気がすまず、止める星野を振り払い馬乗りになって何発も。

 

Twitterでも他の方がおっしゃってたように、あの時、安易に暴力という報復手段を選択できるのは、門司が身体が大きく(社長役の杉本哲太180cm、門司役東出昌大189cm)力も強く体力があり、レストランを解雇されても生きていけるスキルがあるから。

そうじゃない手段をたま子は地道に模索してやってきたのに、彼は一気に殴り返して台無しにした。

彼のは「守るための」暴力だったかもしれないけど、それでも暴力は暴力なんですよね。

問題のあるレストラン 1 (河出文庫)

問題のあるレストラン 1 (河出文庫)

 

 

あと一回で話がどう決着するのか、私のこの感想も全然まとまりませんが、とりあえず書き残しておきます。