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bloody’s diary

☆血反吐を吐きつつ書くブログ☆

映画「ビッグアイズ」を見たよーーーー!!!!

映画

遅ればせながら見てまいりましたよ、ビッグアイズ!


映画『ビッグ・アイズ』公式サイト - ティム・バートン監督作品 2015.1 ROADSHOW

 

アメリカ、50年代半ばから有名になったアート作品を生み出した女性の物語です。

印象的な目の大きな子どもたちの絵は、ブライス人形やあのパワーパフガールズにも影響を与えたとか。


ブライス人形や「パワーパフガールズ」にも影響を与えた伝説的ポップアートに魅了される! | ニュースウォーカー

当時の社会状況や家庭での力関係から、製作者としての権利を夫に渡してしまう妻マーガレットを「魔法にかけられて」でプリンセスを演じたエイミー・アダムスが、弁舌巧みな夫ウォルターを「ジャンゴ」でかっこいい賞金稼ぎを演じたクリストフ・ヴァルツが演じてます。

このエイミー・アダムスが、いかにも主婦っぽいぽっちゃりしたボディラインになっています。

また、絵に描いたような金髪のいい女、この時代にあっては従順でおとなしく内気で控えめな女性で夫の命令に従い続けます。


映画『ビッグ・アイズ』日本版予告 - YouTube

(※ネタバレがあります)

 

 

 

実話に基づいたストーリーで、だいたいの流れと結末がわかっていたからこそなんとか最後まで見れましたが、その事前情報がなければ無理だったかもしれません。

それくらい夫ウォルターのやり口が巧妙なんですよね!

 

冒頭、マーガレットは横暴な夫からなんとか逃れて娘と二人で生きていこうとします。

働いた経験のない彼女は、美大卒という経歴を生かして家具店に就職し、休日は公園で似顔絵を売って暮らしていこうとしてますが、時代はまだ母子家庭には冷たい。

女性一人で子どもを育てていく不安から、彼女は同じく芸術家を志していたウォルターと出会い、再婚。

ウォルターは最初は本当に優しいし、気の利いたことを言ってくれるし、エスコートもスマート!

あの人はいろいろな女性作家と関係がある、と親友に忠告されてもマーガレットはあれだけ魅力的な人だから仕方ない、一人よりはましだし、と肩をすくめるだけ。

 

やがて妻の非凡な才能に気づいたウォルターは妻を励まし、絵を描かせ、自分はその絵の売り込みに没頭する。

最初は二人で力を合わせて絵を売ろうとするんですよね。

二人の名字が「キーン」だから「キーン」とサインする。夫婦で一心同体だよ!という甘い言葉をマーガレットは信じる。

当時女性の絵は芸術的にも軽く見られていたし、値段も安かった、と劇中では語られています。

だから夫が描いたことにした。

夫婦の共犯関係からはじまるから、絵の評価が高まって世間でもてはやされるようになってもなかなか真実を言い出せなかった。

夫は絵を強引な方法で売り込み、各界のセレブたちと交流し、女性たちと浮名を流す一方、妻は子どもに対してさえ秘密を抱えてアトリエにこもりきりで孤独に絵を描き続ける。

 

これ、夫が分をわきまえて妻をちゃんと尊重して大事に扱ってれば表に出ることはなかった話なのかもしれません。

もしかしたら歴史上にもそういう夫婦は多数いるのかも、と思わせてくれます。

しかし、ウォルターはつけあがる一方。

彼女の意に反して無理やり描かせた絵が酷評されると、一転して責任をマーガレットに押し付ける。

「俺に恥をかかせたな!殺してやる!」と暴力をふるう。

 

尽くしすぎると男は調子に乗ってダメになる、などと言われてますがさもありなんといった感じです。

逆に脅すくらいでちょうどよかったのかもしれません。

 

結局ウォルターの元からマーガレットは命からがら逃げ出します。

思い出の地、ハワイで新しい生活を初め、精神的にも物理的にも落ち着いた頃にやっと自分がなくしたものを取り戻すことを思いつく。

彼女が生み出したビッグアイズ、彼女のアイデンティティそのものです。

 

裁判では絵の作者であることを証明するために、原告・被告両方に同じキャンバスと画材が渡されます。

マーガレットがウォルターの「ゴーストライター」を務めていた期間は約10年。

普通に考えればウォルターもちょっとは絵の練習をして似たものは描けるようになってるのかな、と思ってましたが彼は筆を握ることさえできなかった。

彼はほんっとーに絵を描くことについては何の愛情もなくて、芸術家として有名になる、という過程を心底欲し、愛していたのですね。

 

画家としての才能があっても、女性というだけで自立できなかった時代を象徴的に描いた映画ですけど、夫に問題が合っても生活の不安から結婚の継続を選んでしまう、選ばざるを得ない女性たちの状況はもしかしたら今もそんなに変わってないのかもしれません。

でも、こうやって立ち上がってくれた女性たちがいたからこそ、今私たちは多少なりとも自由に息ができてるのだなと思いました。

先人たちの努力に深い感謝を。