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bloody’s diary

☆血反吐を吐きつつ書くブログ☆

映画「息もできない」見たよ!!!

週に一回は韓国映画を借りてこようという私的キャンペーン絶賛続行中です!!

今回は先に沼にはまった方が大プッシュしてらっさった映画をやっと見れましたよー、レンタルで!!


息もできない : 作品情報 - 映画.com

 

父への激しい怒りと憎しみを抱き、社会の底辺で生きるサンフンはある日、心の傷を隠しながら生きる勝気な女子高生ヨニと出会う。理由もなく強く惹かれ合う2人だったが、徐々に彼らの運命の歯車が狂いだす……。(映画.comより)

 

巨額の予算をかけた大作映画ではない(途中で資金が尽きて監督が金策に走ったという情報が)単館系っぽいので、物凄く地味です。

そして主演がFUJIWARAのフジモンになんとなく似てる。

最初は高橋努くんかな?と思ったのですけど、若いころのフジモンを俳優方向に整えてみた感じ。

そして生き残るための3つの取引(2枚組) [DVD]  (見たけど感想を書けてない!)に出てた渡辺いっけいと渡辺謙を足して2で割ったような俳優さんも出てる!

 たいしたネタバレもない感想ですが、とりあえず隠します。

息もできない [DVD]

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重い、とにかく重い話なんですよこれね!!

主人公のサンフンは家庭内暴力で妻を殺してしまい(それに巻き込まれる形でサンフンの妹も死んでしまう)服役して出所してきた父と暮らしています。

暴力的な借金の取り立て屋をして荒んだ生活を送っているチンピラで、口を開けば乱暴な罵り言葉で喋り、誰彼構わず殴りつけ蹴りつける粗雑で暴力的な男です。

そのサンフンが吐いたタンがネクタイにかかって文句をつけてくる女子高生ヨニも、母親を不幸な事件で亡くし、おそらく精神的な疾患がある父親と傲慢で暴力的な弟の世話をし、高校に通いながら家事を一手に担っている。

でもヨニはサンフンの前では「普通の」家庭のお嬢さんを演じている。

 

すごくよかったのはサンフンがヨニに対して性的な関心を ま っ た く 持ってなかったところです。

というかサンフンは映画の中では性的にクリーンなヤクザでした。

本編を鑑賞する前にちょっと検索してみたら「女子高生とヤクザの純愛物語」などと銘打ってあって、そうだったら嫌だな。。。と思ってたのですが、心配無用でした。

むしろヨニの弟や父親がヨニに向ける眼差しの方が危ういものがあってヒヤヒヤしたくらいです。

女子高生が性的なアイコンとして描かれてなかったのもよかった。

 

サンフンは暴力的な男なのは前述した通りなんだけど、彼は過去に縛られてそういう風にしか生きられないというのが伝わってきます。

彼は幼いころ父親の暴力とその暴力が招いた悲劇に苦しんでるしもがいてるし怒りを抱えてて、でも自分も同じように他人に暴力をふるうことしかできない。

見ていて哀れにさえ見えてきます

そして暴力や悪意は連鎖していくことも描かれている。

サンフンはかつてヨニの母親の屋台を襲ったことが示唆され、ヨニの弟は自分を理不尽に殴り馬鹿にしたサンフンに暴力をふるい、かつてのサンフンと同じように屋台を襲う。

それを呆然と見守るヨニの姿で映画は終わる。

直前、ヨニはサンフンの死の悲しみを共に乗り越えた人たちと楽しく食事をしていたのですよね。

サンフンの姉とその息子、サンフンの友人のマンシク、サンフンの父、そしてヨニ。

まるで本当の家族のように和やかに食卓を囲んでいた。

サンフンは死んでしまったけど、自分の身を犠牲にして新たな絆をみんなに作ってあげたのかなという救いを感じるけど、その直後にヨニは暴れる弟を目撃する。

悲劇は終わらないこと、続いていくことが暗示される。

 

サンフンは自分を前にして怯えない、怖がらない人間の前では少しずつ本来の不器用な優しさを出します。

自分の姉、甥、親友のマンシク、そしていきなり殴られて気を失っても彼を恐れなかったヨニ。

擬似的な家族のような人々。

逆に自分を「怖くて暴力的な男」として接してくる相手、部下やその他の人々には容赦なく暴力的にふるまう。

それはそう望まれているからそう振る舞ってしまうこと、社会的な抑圧の強さでもあるのかなと思いました。

徴兵制も関係しているのかなあとちょっと思いましたが、具体的なことはよくわからないのでこの辺で筆を置くことにします。